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 先日<婚礼写真の人気スポット>という新聞の囲み記事を読んだ。

 それはニューヨークのセントラルパークが、結婚記念アルバム撮影場所として中国系移民たちに人気第1。それら撮影費は約20万円のコースが主とも記してあった。

 6年ほど前に上海に旅行した時、淮海路という目抜き通りに、豪華な結婚衣装、アルバム見本の写真の数々を飾っていた店があった。それら飾られた写真の内容は、町を歩く人々、町を走るポンコツ車の現実とはとても重ね合わせることはできなかった。

 婚礼写真は、商業写真の中でも大きな位置を占める。結婚式場をはじめ、ホテル、○○会館には、スタジオも備え、専属の写真家、また契約写真家を持っている。また街の写真館も然りである。
 また、ブライダル衣装だけで高名になり、ビルを建てた人もいる。私もそのデザイナーのニューヨークでのブライダル・ファッション・ショーを撮影したことがある。

 わが家の窓から、シュロ椰子の並木に囲まれた、地中海風の赤い屋根、白い壁の有名なマリン・リゾートマンション群が見える。
 最近、その中にガラス張りの婚礼専用の教会が建ち、レストランは披露宴会場となるように教会と屋根付きの通路で結ばれた。
 その横の芝生には海を背景に写真を撮るためだろう、大きな鳥籠のようなものまで建てたが、果たして新しい婚礼写真の人気スポットになれるのだろうか。


 さて、上の写真。ニューヨーク在住中に撮ったお気に入りの一枚である。場所はセントラルパーク、1983年の作品。

 実はこの新婚さん、ヒスパニック系のモデルで、写真家のポートフォリオ撮影のために雇われた、赤の他人のカップル。写真家はよりよいポートフォリオを作り、ヒスパニック系顧客獲得のために早朝からアシスタントなしで頑張っている。

 横にいる女性がなぜ無関心なのか、それで納得ができる。

 この光景を撮影した私、婚礼の写真を頼まれると断ることにしている。理由は、過去に、友人たちに頼まれて撮影したこともあるが、そのほとんどが離婚し、最悪は撮影したフィルムの現像が終わらないうちに別れたカップルさえいるのだ。婚礼撮影に関して、私はバッド・ラック・フォトグラファーである。

 婚礼では大安吉日などと良いお日柄を選ぶが、<私が撮った方々は円満にお暮らしで、お子さんにも恵まれています>という写真家を選ぶ必要があるのかも知れない。