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花を撮る
花の有名な絵画は数知れない。オークションで何十億円という値が付いて売買されているのが報道される。

しかし、花の写真が巨額で売買されたニュースはあまり眼に、耳にしない。
一時、エイズで死んだ<ロバート・メープルソープ>の写真の中で<カーラ>の花の写真が話題になったが、それも今では消え去った。
枯れた花を撮る写真家もいるがそれらを愛する人、嫌う人の差が大きい。

私自身も絵画では数え切れないほど思い出せる。ゴッホのヒマワリ、モネの水蓮、マネの牡丹、ルドンの芥子、新しいところではオキーフの描く花々。日本画でも、光琳の橘、俵屋宗達の紅白梅、変わったところでは伊藤若冲の南天などときりがない。

ボタニカルアーティストの<Pierre-Joseph Redoute>の描いたチューリップは長年自分の部屋の壁を飾った。


だが、花の写真で皆が認める傑作が記憶にないのが実情。

人物は勿論のことだが静物写真でも数々の傑作を残した<アービング・ペン>でさえ、いわゆるストレートに撮った花の傑作はない。

何故だろう、何十年も前の話なら理解できる。それはフィルム感度が遅く、露光時間が長く、照明で花があっという間に変化してしまう。
今ではストロボという人工太陽的照明があり、花に対する温度があまり影響のないように撮影することができるのに。

花はやはり自然の中で撮影することがふさわしいのか、このサイトの<デジタル写真記_花・冬から春へ>の撮影中、沢山の人たちが花々を撮影しているのに出会った。
花が好きなのか、花を撮し、その出来上がりを見ることが好きなのか。

花のカレンダー、花の名前の検索サイト、園芸サイトなどと、WEBでも一生を費やしても見終われないほどのサイトがある。
それらの花は素晴らしい画像、素人画像とさまざまだが、見る人の眼を楽しませてくれる。

雑誌の付録に「茶花」の暦があった。素晴らしい画像でこのような活け花が部屋にある環境を夢みがちにさせるものだが、その画像は長く記憶には留まらないだろう。

さて、上のチューリップの画像は、私が球根を買い、それをプランターで育て、開花した花を撮影したものだ。およそ4カ月近くかかって撮影できた花で愛着がある。

この画像が見た人の記憶に果たして4カ月も残ることが可能か、どうかは……

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