ポストカード/郵便はがき
この時期になると「喪中につき……」で始まる葉書が届く。

その中に、この9月にヤコブス病で逝ったニューヨークの友人の妻から、彼の建築家として最後のプロジェクト、建築群広場の設計完成画像の葉書があった。

このプロジェクトの半ばに、彼が地上から撮った画像がe-mailに添付され、意見を求めてきた。

私は全体が見渡せる「Bird View(鳥瞰図)の方がよいのでは」と自分が撮ることがないので一番大変なアイデアで返事。

それが見事な画像の葉書となって戻ってきたが(上)、それを褒める相手はもういない。
私は、メイン州の島の浜から撮った空に、美(うるわ)しきもの見し人はで始まる詩「トリスタン」(和訳された文を自分で英訳した)を配したおくやみのカードを彼の妻に送った。

このように、郵便が往復することが、私には少なくなった。唯一例外は年賀である。
まだ友人知人に出す年賀は半分が郵便である。年賀葉書は郵便事業の40%を占めると聞く。

米国ではクリスマスが同様だ。私が20年近くニューヨークに住んでいる間に10枚の葉書がPhotoChronicles,LtdからLetterCardとして発行された。
Seep MeadowSnow" Central Park, New York1977」は何度も再版された。やはりクリスマスに向く雪の画像だ。

しかし、それと同様に再版されたのが"Japanese Kids"(下)。題名は会社と私の間で紆余曲折があったのだが、私の英語力の弱さで押し切られてしまった。

これは1981年に母の病気で3ヶ月ほど日本に帰国しているときに、池袋のサンシャインシティの3周年記念ポスターのために撮った。
3周年と同じ3歳子供を200人集めてCMを作る際に、私は8x10の大型カメラで撮影した。従ってこのタイトルは「Sunshine Kids」としたかったのだが。

カルフォルニアに住んでいる友人から、いつも12月に入るとクリスマス・カードが届く。この2年11月の末に届くのは郵便関係者の努力なのか、郵便が減っているせいなのか。

この友人の娘が日本に来たとき、いつも一番に届くよと言ったところ、そのために母が大変な苦労をしていて、玄関にすべてのクリスマスカードを並べて、出す日にち順に並べてあるとのこと。

彼女に3年前に画像添付のクリスマス・メールを送ったところお叱りメールが帰ってきた。彼女が敬虔なクリスチャンであったことを忘れていた。

ハワイに住んでいる友人は、郵便を「Snail Mail」と呼ぶ、つまり蝸牛便。そういえば来年は丑年、そろそろ年賀状のアイデアを出さなければ、という時期になった。